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歯磨きの訓練では歯科衛生士さんがお手伝いして、特殊な「歯垢(プラーク)染めだし液」を歯に塗ってから磨きますので、汚い場所は染めだし液が真っ赤になって残り、磨き方が悪いことが一目瞭然でわかります。
試し磨きをさせてから染め出し液のテストをすることもあります。
こうした訓練を、TBIといいます。
シース・ブラッシング・インストラクション(歯磨き指導)の略です。
こうした訓練をすませてから矯正治療を開始したいものです。
初期の歯肉炎は、ブラッシングを励行すればそれだけで治癒させることが可能です。
矯正専門医は患者の来院のたびに注意はしますが、自宅での患者さん自身による手入れがなければ、どうすることもできません。
矯正用の歯ブラシも販売されたりしていますが、特にそのような歯ブラシの必要はないと思います。
矯正治療が始まれば、歯にはブラケットやワイヤーがつくので兎今まで以上に念入りにブラッシングをする必要はあります。
まず、3分計の砂時計を揃えて下さい。
最低3分間の歯磨きです。
お風呂に入っている時などに励行するのもいいでしょう。
市販の電動式歯ブラシも良いでしょう。
ただ、電動式歯ブラシは電気掃除機と同じで、大まかに部屋の掃除はできても、棚の上とか細かい場所の掃除はできませからです。
そういう場所はやはり手で磨くということになります。
装置の手入れ。
ブレースが口に入っている場合は、歯を磨くことが大切ですが、取りはずしのできる装置の管理はどうしたらよいでしょうか。
口に入れる床装置(リテーナーなど)は、紛失しないように気をつけて下さい。
取りはずしができる装置は、食事の時にはずすのが普通で、なくすのは大体食後です。
さまざまな矯正装置の説明をしましたが、こうしたいろいろな装置を必要に応じて使い分けて、治療は進められます。
上顎前突、下顎前突の代表的な3症例について、簡単に紹介をしておきます。
長時間使わない時は、決して机の上などに放置しないことです。
必ず決められたKに入れるかガラスコップに水を張って、良く洗ってから入れておきます。
蝿とかゴキブリを避けるためです。
旅行とか合宿に出かける時には、タッパウェアーのようなプラスチック・Kに入れて持って行くのも良いでしょう。
じかにポケットなどに入れると、なくしたり壊したりすることがある。
女性作家のHさんも、矯正治療を始めたことを少し前のご自分の文章(「H日記」A新聞社刊)に書いておられます。
患者さんのことはプライバシーの問題があって、私どもには守秘義務があり第三者に話すことは禁じられています。
Hさんの場合は、ご自身で書いておられ、私も読んで知ったわけです。
私の記憶に間違いがなければ矯正のためには、6本も歯を抜いたようでした。
恐らく、上下左右の第一小臼歯と下あごの親知らずではないかと思います。
ある医局員が、「Hさん、別の雑誌にも書いています」また、私が尊敬する歯科界きっての名エッセイスト・M博士も、日本歯科新聞の「歯科未来学」のコラムで、先生の奥様が「下あごの歯列叢生を治そうと矯正治療を始めた」と書かれているのを読んでびっくりしました。
お子さんたちには、と冷やかされたそうですが、他人はおおむね好意的のようです。
デパートでは、と、週刊B(「今夜も思い出し笑い」)を持ってきました。
それには、驚いたのは私ではないだろうか。
Sさんがお撮りになったので、実物の百倍ぐらい綺麗に写っているのであるが、それよりも目を見張ったのは、私の顔の輪郭が以前とはまるで違っていることだ。
締まりなくぶくぶくふくれていた丸顔が、シャープな面長になっている。
2年前から歯の矯正をしている効果がはっきりと現れている。
彼女の周囲にも、「あなたばっかりいいメにはあわせない」と、歯の矯正を始めた人がやたら増えているといったことを、例の読みやすい文体で、ルンルン気分一杯に書いておられます。
なぜ彼女が矯正治療を始める気になったのかは、言外によく現れている感じがします。
Hさんが指摘するまでもなく、20代から30代の成人には、矯正治療が静かなブームになるのを私の経験から見ても、成人矯正が今日ほどブームになったことはありません。
アメリカで最初に成人矯正のブームが起こった背景には、子供の出生率の減少が原因だという意見があります。
子供の患者が減ったので大人の治療に手を広げたという解釈です。
アメリカではそうかも知れません。
その理由はベトナム戦争に原因があったようです。
矯正専門医は激増し、医者と患者数の逆転現象がおこったといわれています。
確かに第二次大戦後、アメリカの矯正専門医は激増の一途でした。
そのころ歯科のなかで一番の高収入がえられたことが、ブームを生んだのでした。
歯学部卒業生は矯正学教室での研修のため、大学院や研究生にと殺到しはじめたのです。
アメリカ矯正医協会に登録された専門医の数は、すでに60年代から10年ごとに倍々ゲームのように増加しはじめていたのです。
それがベトナム戦争以後、急激に状況が変わり始めたのです。
子供、とくに矯正治療適齢期といわれていた子供が急に減りだしたのです。
となれば、マーケットを拡大する必要がおこるのはと念を押された話を披露されています。
成長期に治療の機会を逸した患者さんたちが腰を上げ始めたとも述べておられます。
コラムの最後に「JR山手線にのって、乗客を見渡すと、潜在する膨大な数の矯正患者がいる。
成人矯正はまだまだ伸びる歯科の成長分野だ」と結んでおられます。
成人矯正治療が見直され、拡大された裏の事情だといわれています。
やや動機不純の感じもしますが、それはそれとして、成人の患者さん側にも強い希望のあったことが、この傾向を支えたのも事実です。
ただ、日本で成人矯正がはやりだしたのは、近々この10年のことです。
このブームが始まる少し前、私はある有名な婦人雑誌に頼まれ、矯正の記事を書いたことがありました。
果たして八重歯がなおチャーム・ポイントとして通用するでしょうか。
女性として、もっとも魅力あふれる年代になれば、きちんと手入れの行き届いた歯や歯並びは、その人がいかに健康に注意深く、また周囲の人に対して思慮深いかをしのばせるバロメーターになるものです。
清潔感にあふれた女性は、何歳になっても異性にとっては美しいものといった表現の個所にきた。
ダメ押しをするような表現ではあった、と私も多少気にしていたところでした。
気がついたら家庭の主婦とその編集者は、40代の読者たちを弁護するのです。
年齢そのものは制限なし、つまり適齢期はないと考えてもいいでしょう。
骨粗霧症については、基礎の問題としては生化学・薬理学・病理学をはじめ非常に広範な分野で研究が進み、内科・整形外科をはじめ各臨床科、歯科では歯科矯正科・口腔外科などで研究が進んでいます。
高齢化社会をむかえ、大きな研究課題でもあるのです。
平成4年秋、K宇宙センターから発射し回収された「エンデバー号」の資料分析がはじまりました。
Mさんが頑張った宇宙実験室(スペース・ラボ)での34の色々な研究課題のなかのひとつに、われわれS大学歯学部のものも実験されました。
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